という記事が記憶に新しい、元アナウンサーで現福岡市長(2019年1月現在)の『福岡市を経営する』を読みました。
タイトルにも書いてますが、いわゆるまちづくりの本、や、まして政治の本ではなく、挑戦者を応援する本だと感じ、熱い想いを受け取ったので、感想をまとめたいと思います。
タイトルには「若き」と書きましたが、若くなくても挑戦者足り得ると思いますし、ぐっとくる本かと思います。
すべての挑戦者へ (『福岡市を経営する』カバーそで)
市長の仕事場は「デスゾーン」
これは、エベレストのてっぺんの方がきれいだという高島さんの感想を受けての話です。エベレストの頂上付近に、環境が厳し過ぎて人が入れないような場所があるらしくそこが「デスゾーン」と呼ばれているそうです。社会、あるいは会社でみんなから羨まれるポジションにいるような方は、傍からは綺麗でも、厳しい勝負を勝ち抜いたか、今まさに、勝負の最中なのかもしれません。
そういった「デスゾーン」で戦っている高島さんの言葉は常に血が通っていて、説得的です。
小さくてもいいから結果を出すこと
どんな立場で戦っているチャレンジャーにも必須のことだと思います。最初は、志と熱意しか、提供できません。「実績」が伴って初めてフォロワーになる人も多いはずです。だからこそ、結果を出すことは重要です。これは、当然会社でも言えることだと思います。かわいがってもらってる上司だけではなく、他の方にも認めてもらうためには、行動と結果しかないと思います。
「数字」で語る
個人的には「測れないもの」がもっとも重要だと考えているのですが、やはり、測れるもの、すなはち「数字」がもっとも「結果」の説得力があります。フォロワーを増やすためには、誰にでも平等に評価できる「数字」に焦点を当てることは非常に重要でしょう。
「鈍感力」を重宝する
ですが、数字をよくするためにはみんなをよくする、という姿勢だけではダメなときもあります。「全体最適」のために一部の方が我慢を強いられることもあるかもしれません。そんなときには批判がつきものですが、そこは気にしない。何かを変えるときには痛みがつきもので、そこで毎回凹んでいると進めないということです。
「総論賛成、各論反対」
これは、まちづくりをするときには基本的にそう、という文脈で語られています。でもこれは、会社でも同じだと思います。まさに「働き方改革」などはそうでしょう。コンセプトには賛成できるけど、ここがな~なんて、誰でも言えるに決まっています。まだやっていないことなんて、批判できる点があるに決まってるじゃないですか。そこで、勇気をもって、リスクを取って、一歩踏み出せるか、そして、「小さな成果」を生み出せるか、そこが分かれ目になると思います。
チャンスはいつも突然訪れる
チャレンジするときはいつか。
「チャンスはいつも突然訪れる。」
月並みな言葉に見えますが、本当に自分ごとと捉えて準備をしている人とそうではない人で雲泥の差が出ます。会社にいてやりたいこと、誰もが一つくらい持っていると思います、ですが、実際にそれを叶えるために行動してる人がどの程度いるでしょうか、あるいは、明日からその仕事をしろ、と言われてできる人がどの程度いるでしょうか。バットを持たずにバッターボックスに入っても打てません。もしくは、バッターボックスに入ったこと、つまり、チャンスが訪れたことすらも気づいていないかもしれません。もったいないですよね。常に準備をしておくこと、球が来たら打てるようにしておくこと、これは本当に大事なことだと思います。
だから、今は目の前にチャンスがないように見えても、チャンスのために武器を磨く、素振りをしておくんです。それは、英会話かもしれませんし、特定の分野での情報収集かもしれません。ですが、何もしてないと、ただただボールが通り過ぎて、見逃し三振です。
死ぬ瞬間に自分を褒めること
最後はこれに尽きると思います。誰に褒めてもらえなくたって、死ぬ瞬間に、「ああ、これでよかった」そう思えたら、それは幸せな人生だったんだと思います。「修身教授録」を紹介した「全ての教育者に読んで欲しい、森信三先生の『修身教授録』」森信三先生も大きな志を持ち、歩み続けてそこで倒れてもいいじゃないかと、そのあと、誰かが轍を辿ってくれるとそうおっしゃっています。また、そうゆう「生き方」を見つける上では、読書は非常に有意義だと考えています。
以上が、「チャレンジャーに向けて」という視点で響いたフレーズと考えたことです!もちろん、これ以外に地方行政や政治に対する示唆に富んだ非常にタメになる本でしたのでぜひ読んでみてください!